東京地方裁判所 昭和55年(タ)175号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
【判旨】
一<証拠>を総合すれば、請求原因事実<編注・原告・日本人女、被告・アメリカ合衆国人男間の婚姻関係は既に破綻し、回復不可能な状態にある>は全て認められ、これを覆すに足りる証拠はない。
二法例一六条によれば、本件離婚の準拠法は、その原因事実発生当時における夫たる被告の本国法、すなわち、アメリカ合衆国の法律によるべきであるが、同国は地方により法律を異にする国であるから、法例二七条三項により被告に属するマサチューセッツ州の法律によるべきところ、同州を含め、一般に同国各州の国際私法においては、離婚につき、当事者双方若しくは一方の住所の存する法廷地法が適用されることとされているので、法例二九条に則り、結局本件離婚については日本民法が適用される。
そして、前記認定の事実によれば、原被告間の婚姻関係は、既に破綻し、その回復は期待できないことが明らかであるから、日本民法七七〇条一項五号にいう婚姻を継続し難い重大な事由があるときに当るものというべきである。
(牧山市治 押切瞳 池田光宏)